生物学って楽しい | 先輩からのメッセージ詳細ページ  

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先輩からのメッセージ

小村(加和)達也

2012年度卒業

生物学って楽しい

卒業研究において開始したキイロショウジョウバエを用いた研究から、ステロイドホルモン生合成に必要な遺伝子「ウィジャボード」を発見することができた。

 生物学類では何を学ぶことができて、それが将来どう活きてくるのだろうか。
 私は元々虫取りが好きだったこともあり、生物の生態や系統分類等を学ぶことができる多様性コースを選択した。このコースの授業には屋外でフィールドワークをするものもあり、教室を後にしては林で樹径を測定したり、虫網を手に林や水田を駆け巡ったりしていた。また、菅平高原や下田市にある実験センターで実習する機会もあり、バードウォッチングをしたり地面に残った動物の足跡をひたすら追いかけたりしたこともあった。そうした経験のおかげで、自然を肌で感じるたくましさを身に付けることができた。今でも休日に山でハイキングをしていると動植物の種類が大体は分かるため、フィールドワークでの経験には感謝している。
 さて研究室選びをするにあたって、私は動物系統分類学、植物生態学、発生生物学の3つの進路で迷っていた。生態学から発生生物学まで、幅広い分野の中から自分で選んで学ぶことができるのは贅沢なことではないだろうか。私も贅沢な悩みに苦しんだが、最終的には発生生物学を扱う研究室を選んだ。生物学類は一流の教員陣や研究設備等、研究に打ち込むための環境が整っており、私も新しいことを自分で解明していく楽しさに魅せられて研究に没頭した。その甲斐もあり、全国の学生が集って研究発表を競う「サイエンス・インカレ」という大会に出場させて頂き、優勝することができた。この大会で競い合った学生達とは、卒業後もよき友人として連絡を取り合っている。

 そんな私は今、製薬会社で研究員として働いている。会社での研究は学生時代に行っていた研究内容とは大きく異なってはいるが、新しいことを自分で解明していくのは同じ。生物学類で培った自然感覚、研究能力やプレゼンテーション能力、交友関係、そして「生物学って楽しい」という気持ちは、これからもずっと活きていく。

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