おいでよ せいぶつの森 | 先輩からのメッセージ詳細ページ  

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先輩からのメッセージ

遠藤愛

2013年度卒業

おいでよ せいぶつの森

生態学の実習にて木登りに挑戦

 筑波大学を志望した理由は、緑豊かで生物の多いキャンパスであることと、教職課程が充実していることでした。今振り返って見ても、当時のこの判断は正解でした。
 毎日、ヒキガエルの鳴く池の脇を抜けてキャンパスへ通いました。生理学の実験は、まず解剖する為のミミズを採集することから始まりました。土の中でくねっていたミミズから、教科書にある記述が再現されるのが、面白く不思議でした。卒業研究も、ウニの採集から始まりました。発生させた多くの命を犠牲にデータを得てゆく、生物学の過程を知りました。また、学生生活では生物を愛する奇矯な友人達に恵まれました。学内で採集したキノコや木の実を調理して食べたのも、決して勧めませんが、とても楽しいものでした。振り返ると、学生生活はプライベートまでみっちりと生物で満ちていました。
 一方で、教員免許取得を目指す友人達と学んだ、教職課程も充実した日々でした。ハードな時間割でしたが、地球学や教育学など、一味違う学問を学べました。生物学類でインプットを深めつつ、教職ではアウトプットを議論できたのは貴重な経験でした。筑波大学は東京師範学校を前身とするため、付属校での教育実習などサポートが充実しています。本気で教員を目指す人にとっても、納得のいく教職課程を過ごせるはずです。

 私は教員志望で入学しましたが、本当にやりたいことは多くの人に科学の楽しさを伝えることだと就活を前に気づきました。そうして現在は出版社で科学教材の編集に携わっています。仕事では科学の魅力を、どうパッケージすれば人々に届けられるかを日々考えています。生物や教職の知識はもちろん、何よりも自分自身が科学の楽しさを体験して知っている、ということが力になっています。そういう意味では、つくばでの生物で満ちた日々が仕事の原点と言えます。
 皆さんが、生物でみっちりと満ちた日々を楽しんでいただけることを願っています。

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