「Why?」の気持ちに寄り添う遺伝学 | 先輩からのメッセージ詳細ページ  

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先輩からのメッセージ

鈴木(本多)美慧

2011年度卒業

「Why?」の気持ちに寄り添う遺伝学

聖路加国際病院認定遺伝カウンセラー  鈴木(本多) 美慧

若年性がんサバイバーと一緒に作ったイベント

 「どうして私の家族はがんになる人がこんなにも多いのでしょう。」「なぜ私は生まれつきの病気を持ったのでしょう。」この「Why?」には、答えのない「なぜ」という思いと疾患の原因を知りたい「なぜ」という気持ちがある。ゲノム・遺伝子・染色体といった生物の知識は、その後者の疑問の答えを見つける手がかりとなりうる。生物学類では講義・実験・実習と通じて遺伝学の知識や経験を網羅的に獲得することができた。また同時に取り組んだ科学コミュニケーションの活動は、医学や遺伝学の専門的知識を患者やその家族が理解しやすいような伝え方を考える際に役立っている。これから先の時代、遺伝学の領域は間違いなくヒトの疾患概念を変え、人の生命への向き合い方を変えて行く。生物学類を卒業したその先に私のような医療の現場での職業、創薬・遺伝子検査・大学の研究室など活躍の場は幅広い。生物の多様性を知り、全ての命の尊さを学ぶ機会があるからこそ、この先この知識をどのように役立てていきたいか、それぞれの答えがあるだろうと思う。生物を学ぶことを通して得られる「Why?」の気持ちとその答えが大学生活でみつかることを願って。

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