筑波大学生物学類には、実験や実習においてさまざまな生物に直に触れ、その生物の生きている姿を見る環境が整っています。  

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生物学類について

生物学とは「生物および生命現象を研究する科学」です。生物学では、DNAのようなミクロなものから生物群集といったマクロなものまで、その対象はさまざまであり、生理学、生態学など、アプローチの仕方もいろいろあります。しかし、その根底に「生きているとは、どういうことか」という問いがあるという点では、どれも共通しています。科学的な探究は、これまでの知見の積み上げで理解されてきた概念では説明できない、説明しにくい現象に出会うところから始まります。そのため、実験や実習においてさまざまな生物に直に触れ、その生物の生きている姿を見ることはとても大切です。筑波大学生物学類には、これらを実現するための良い環境が整っています。

1年次から生物学を学べるカリキュラム

1年次では必修の講義(概論6科目:系統分類・進化学、生態学、分子細胞生物学、遺伝学、動物生理学、植物生理学)と基礎生物学実験があります。これにより生物学の基礎を身に付けるとともに、複合的な視点から生物を見つめ直し、専攻分野をしぼっていくきっかけをつかむことができるでしょう。スティーブ・ジョブズは、「創造性とは物事をつなぐことだ」、と言っています。複合的な視点を育むことで、創造的な学究につながります。

世界に羽ばたくための英語教育

生物学に関する論文や専門書のほとんどは英語で書かれており、英語は必要不可欠な道具です。そのため、生物学類では4年間一貫して英語の授業が必修となっています。特に、3年次では少人数(1人の教員に4~8人の学生)で授業を行うため、きめ細かい指導を受けることができます。また2~3年次に、生物学類専属の外国人教員が担当する授業があり、聞き取る力や話す力を強化します。また、英語によるサイエンスコミュニケーション授業を通して、英語での情報発信力も身につきます。

グローバル30プログラム

生命環境学群では、外国人留学生に英語で授業を提供する学際プログラムを行っていますが、生物学類では日本人学生も一緒に授業を受けることにより、専門性と同時に国際性も身につけることができます。

豊富な実験・実習

実験・実習が数多く開設されており、1年次の基礎生物学実験から4年次の卒業研究まで、4年間を通じて実験・実習を行うことができます。また野外実習は、下田臨海実験センター、菅平高原実験センター、長野県入笠山で行われ、自然の中で本物の生物に触れながら学習ができます。

充実した基礎生物学

系統分類学・生態学など基礎生物学分野(特に生物多様性分野)が充実しており、これらに関する講義や実験・実習が数多く開設されています。またゲノム生物学など、近年目覚ましく発展している先端分野も充実しています。

多様な生物学分野

応用生物化学・農林学、医学・体育学を専門とする教員も授業を担当しており、農学や医学との境界領域など、幅広い生物学分野を学ぶことができます。

生物寺子屋

少人数チューター制授業「生物寺子屋」では、“生物を考えぬく”というキャッチフレーズのもと、生物学の課題に主体的に取り組むことにより、批判力や問題設定力を養うことができます。

早期卒業制

3年間以上在学すれば、希望によって早期に卒業できる制度があります。もちろん卒業に必要な規定単位数を優秀な成績で取得していることが前提です。1年次からしっかり学習計画を立てて勉学に励むことが求められます。

研究マインド応援プログラム

学習・研究に対する意欲のある学生は1・2年生から、教員と大学院生のサポートのもと、希望する研究室で独自の研究テーマを追求できます。

マンチェスター大学の
ラボ・ミーティングと校舎

マンチェスター大学との交換留学制度

生物学類はイギリスのマンチェスター大学生物科学部との交流協定を締結しており、本学類生の派遣とマンチェスター大学生の受け入れ(毎年各3名まで)を実施しています。交換学生プログラムによる留学では、マンチェスター大学で1年間勉学でき、それは筑波大学の在籍年数にカウントされるため、留年することなく卒業できます。

卒業後の進路

各コースは相互に補いあい、関連性のある教育を行えるように配慮され、生物学の発展を推進する人材はもとより、生物学を基礎として他の諸科学との学際的領域で活躍し得る人材の養成を目指しています。本学類では卒業生の8~9割が生命環境科学研究科等の大学院に進学します。その後、生物学の幅広い学問分野の研究者・教育者、企業人、理科教員、先端科学と社会の接点となる人材として活躍しています。

生物学類卒業生の進路

学年進行

1年次

1年次では基礎教育に重点を置き、6つの「概論」を履修します。これは高校生物の復習と大学の専門教育の入門編にあたる講義です。また、生物学の実験も毎週1回、通年で組まれており、基本的な実験操作や機器の使用法、観察、スケッチ、データ整理を通して生物に対する科学的なものの見方・考え方を身に付けます。1年次の3学期には、各自の興味、目的意識に従ってコースを選択します。

  • 概論(系統分類・進化学、生態学、分子細胞生物学、遺伝学、動物生理学、植物生理学)
  • 基礎生物学実験
  • フレッシュマンセミナー、クラスセミナー

2・3年次

2年次になると多様性コース、情報コース、分子細胞コース、応用生物コース、人間生物コースの5つに分かれます。こうして5つのコースに分かれますが、実際のカリキュラムにはかなりの柔軟性があり、一部の授業を除けばどのコースの授業もほぼ自由に履修することができます。(人間生物コースには人数制限があります。)卒業研究は3年次の秋学期に卒業研究の予定指導教員のもとで生物学演習(必修)を行うことから始まります。ここでは自分の研究テーマに関する論文を検索し、卒業研究の意義とその研究背景等をレポートにまとめます。

※2025年度入学者より、従来のコースではなく、各学生が卒業研究で取り組む研究分野を見据えて、生物多様性領域科目、分子細胞領域科目、応用生物領域科目、人間生物領域科目など(仮称)を自らデザインして学ぶ履修形式に移行する予定です。

4年次

4年次に入ると指導教員の研究室に入り、大学4年間の集大成である卒業研究を行います。卒業研究では問題解決能力の育成、研究方法の習得、そして社会人として研究者として第一歩を踏み出すための準備を行います。その後、多くの学生が大学院に進学し、さらに研究を続けます。